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2015.03.15 （Sun）

　　夜会用の正装は苦手だ。上着の短い前裾やぴったり添った胴衣ウェストコートが頼りない身体つきを強調するから。　姿見の前でジュリアンは小さなため息を零した。もう少し肩幅があれば違和感なく着こなせるのだろうか。もっと胸板があればここまで貧弱に見えないはずだ。「エマ。君はどう思う」「は、え？　どどどう？」　急に話を振られた所為か、エマは豪く狼狽している。会話の方向さえ見えないのだから当然の反応だろう。今日...全文を読む